講演会/イベント
市民公開講座が開催されました
2010年5月17日

5月7日(金)、県民ふれあい会館で市民公開講座が開催されました。

大動脈瘤

会場風景

講演1では、富田伸司心臓血管外科部長が「サイレントキラーとは?」と題して大動脈瘤のお話をさせていただきました。

大動脈瘤は、ほとんどの場合、無症状で予兆がありません。
突然発症するためサイレントキラーと呼ばれており、破裂した場合の生還率は25%程度といわれています。

動脈硬化が原因のほとんどを占めており、高血圧や脂質異常症(高脂血症)、喫煙、ストレスなどが危険因子といえます。
発生・破裂を未然に防ぐには、危険因子を上手にコントロールすることが重要です。

超音波検査や腹部CT検査で診断できるため、万が一見つかった場合には、専門医と相談の上、すみやかに治療計画を立てることが大切です。

心房細動

開催風景

講演2は、土屋邦彦循環器内科部長が「心房細動について」と題して、お話させていただきました。

心房細動が脳梗塞や心不全を引き起こすことをご存知でしょうか。
心房内の血流がよどみ、血液が固まってできた血栓が血流に乗って脳に流れるために起こる脳梗塞。
長島茂雄讀賣ジャイアンツ終身名誉監督やイビチャ・オシム元サッカー日本代表監督が、心房細動に起因する脳梗塞(心原性脳塞栓症)で倒れたことをご存知の方も多いはずです。

心房細動とは、心房全体が無秩序に興奮する状態をいいます。
同時に、心室の動きも不規則になるため、発症すると脈の乱れが起こり、特に拍動が速くなると、動悸や息切れ、血圧低下によるめまいや失神などの症状が現れます。

加齢のほかに、高血圧や弁膜症、甲状腺の病気などが原因で引き起こされます。
また、飲酒や喫煙、急な運動や過度のストレス、睡眠不足などが誘因になることもあります。

治療の基本は「薬物療法」ですが、薬物療法を行っても治療の効果が得られない場合には「カテーテルアブレーション」という治療法が検討されることがあります。

心不全や脳梗塞を引き起こす心房細動ですが、適切な治療を行えば、その発症を予防することができます。薬物療法と非薬物療法のバランスを十分に考慮し、個々の患者さんの状況に応じた「テーラーメイド治療」が今後の主流になると考えられます。
心房細動と思われたときは、早めに専門医の診察を受けてください。